ビデオゲームは、主にプレイヤーのゲームスキルによって勝つことができますが、ギャンブルは、チャンスが到来した場合に限り勝つことができるのです。よってギャンブルは、非常にリスクを伴うものであり、スキルはほとんど必要ありません。中にはブラックジャック、バカラ、ポーカーのようにハウス（胴元）を打ち負かすために、賢くプレイしなければならないようなものもあります。しかし全体として、基本的にはギャンブルはチャンス（偶然）に基づいています。
ビデオゲームは、条件を満たすことでゲーム中の制限を解除していき、一連のストーリーを完成させていきます。ゲームに勝つと、プレイヤーは達成感と満足感を得ることができます。ビデオゲームをプレイするのに必要なお金は、購入のための初期費用のみです。
しかしビデオゲームによっては、プレイヤーからより多くのお金を得るためにギャンブル機能が組み込まれているものもあります。一般的なものでは「ルートボックス」がよく知られています。ルートボックスは、仮想ボックスであり、これを開くことでプレイヤーは、価値のあるアイテムをゲットすることができるのです。ただしそれらのアイテムは、そのゲーム内でしか、その価値を発揮することはできません。ギャンブル的要素が色濃くなるにつれ、プレイヤーはより一層ルートボックスの解除に興味をもつようになります。これは、ある意味ギャンブルの一種です。問題なのは、ルートボックスを開く行為に中毒性があるということです。課金するまで何をゲットできるかわからないルートボックスは、多額の金銭を注ぎ込んでしまうという危うさんをはらんでいるのです。
例えばコール・オブ・デューティモバイル（Call of Duty Mobile）の場合を考えてみましょう。これは、AndroidおよびiOSのプラットフォームで最も人気のある「モバイル・ファースト・パーソン・シューティング」（FPS）ゲームの１つです。ファイルは約２GBで比較的大きく、さらにゲーム内でのダウンロードもあります。安定したインターネット接続環境さえあれば、無料でプレイが可能です。
しかしゲーム内の特別な機能のロックを解除するためには、有料「バトルパス」を購入する必要があります。このような有料コンテンツのあるゲームは、以前から多く存在しており、決して珍しくはありません。そしてこれらを購入する行為も、ゲームの一部と見なされています。
バトルパスを購入すると「ラッキードロー」が１つ無料でついてきます。その中には収集したくなるような興味をそそるアイテムが含まれている可能性がありますが、前述のようにそれらは、ゲーム内でしか価値がありません。それにも関わらず、多くのお金を注ぎ込んでまで、それらのアイテムの入手を望む人がいるのです。そこがビデオゲームとギャンブルが出会う接点なのです。受け取ったものが望むものでなかった場合、彼らはますますお金を注ぎ込み、目当てのアイテムをゲットできるまで課金を続けます。そして課金額は、指数関数的に上昇するため、目当てのアイテムを手にした時には、すでに大金を失っているということにもなり得るのです。
ギャンブル要素のあるゲームを楽しんだら実際のギャンブルをオンラインで楽しむのもいいでしょう。
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